Treatment治療

当院では従来から耳鼻咽喉科診療所で行っていた耳・鼻の処置やネブライザー加療、上咽頭擦過療法(EAT・Bスポット療法)を開院以来、積極的に行ってきました。耳鼻咽喉科診察に於いて処置は治療のみならず所見観察や病状把握に重要な役割を担っています。

鼻処置・ネブライザーについて

炎症を起こした際の鼻水にはウィルスや細菌が多く含まれていため、鼻からの感染が拡大して中耳炎、咽喉頭炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎を引き起こす恐れがあります。そのため、薬液をスプレーで鼻内に噴霧して鼻腔を広げた後に鼻汁を吸い取り、鼻から消炎殺菌効果の有るお薬の吸入を行うのは理にかなった治療と言えます。特に鼻を上手くかむことの出来ない小児は、お薬の処方だけでなく鼻吸いや吸入加療を行うことが耳鼻咽喉科診療所の重要な役割だと考えています。

EAT(Epipharyngeal Abrasive Therapy)・Bスポット療法

捲綿子を使って上咽頭に塩化亜鉛を塗布するこの治療は、上咽頭の炎症を抑えることで頭痛、後鼻漏、咳、咽の違和感を抑え、自律神経のバランスを整えてめまいや倦怠感を改善させる効果があると言われています。東京医科歯科大学の堀口伸作教授や大阪医科大学の山崎春三教授らの書いた論文にもその効果が記されているEvidenceに基づいた治療です。かつては多くの耳鼻咽喉科診療所で行われていましたが、徐々に施行する医療機関が少なくなってきた経緯があります。しかし、近年その効果について書かれた著書も発売され、新型コロナの後遺症にも有効であることも明らかとなり、再注目されています。粘膜の炎症があると、お薬が激しく沁みて爛れた粘膜より軽度な出血を認めることもありますが、咽の処置が苦手な方以外は是非とも受けることをお勧めします。

耳洗浄、ブロー液塗布

慢性的に続く耳漏に対し、耳内を洗浄してブロー液を塗布して治療します。

スーパーライザー

星状神経節に近赤外線を照射して緊張をほぐし全身の血流を改善させることで種々の効果が得られます。

以上の治療は頻繁に行うことで効果が上があがるため、時間的にも大病院に通院して行うのは困難であり、開業医が提供することのできる有効で大切な治療だと考えています。また以下の治療も行っています。

舌下免疫療法(スギ・ダニ)

各種予防接種(インフルエンザ・新型コロナ・高齢者肺炎球菌)

補聴器相談

nastent(ナステント)の処方指示書発行(自費)

C-PAP加療

男性型脱毛症(AGA:androgenetic alopecia)加療(自費)

禁煙補助薬の処方

ピアス穴の作成(自費・5年以内に当院通院歴のある方のみ)

プラセンタ注射(自費・当院通院中の方のみ)

Treatment Equipment検査・治療機器

検査機器

  • 耳用硬性内視鏡 鼻用硬性内視鏡(KARL STORZ)
  • 観察用電子ファイバースコープ(PENTAX)
  • 観察処置用顕微鏡(永島医科器械・第一医科)
  • オージオメーター(リオン)
  • インピーダンスオージオメーター(リオン)
  • 超音波診断装置(KONICA MINOLTA)
  • アプノモニター(睡眠時無呼吸の検査機器)
  • マイクロCOモニター(禁煙薬処方する際に使う検査機器)
  • 重心動揺計(眩暈検査)
  • Drop Screen A-1(アレルギーの迅速検査機器)

治療・手術機器

  • ネブライザーユニット(永島医科機器)
  • スーパーライザー(近赤外線星状神経節近傍照射)
  • 耳手術用顕微鏡(Carl Zeiss)
  • 鉗子チャンネル付き電子ファイバースコープ(PENTAX)
  • バイポーラ(鼻出血等止血用)
  • 半導体レーザーシステム(下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術)
  • 鼻手術用シェーバー(Medtronic)

その他

  • 業務用超音波洗浄器
  • 煮沸消毒器
  • オートクレーブ(高圧蒸気滅菌機)
  • 内視鏡洗浄器(光源ソケットを含む内視鏡全体の洗浄対応)
  • 強酸性水精製器
  • 処置室
  • 診察室
  • 耳手術用ベット
  • 治療用ベット
  • ネプライザー
  • 聴力検査室
  • 重心動揺計
  • スーパーライザー
  • 移動式免疫発光測定装置
  • 鉗子付き電子スコープ
  • レーザー治療機器
  • マイクロデブリッター
  • 超音波診断装置
  • アプノモニター
  • 内視鏡洗浄消毒器
  • 処置室

    処置室

    看護師が診察前のお子さんの鼻の吸引や採血、検査の説明、予防接種等を行います。医師の診察や薬の処方も想定して診察室と同じ診察ユニット、電子カルテ、画像ファイリングシステム、電子スコープ、処置用顕微鏡、赤外線CCDカメラが備わります。処置室の電子カルテは診察室でも常時表示され、診察室からもその内容が確認できる様になっています。

  • 診察室

    診察室

    医師が診察及び処置を行います。処置室、診察室共に耳鼻咽喉科診療ユニットの最大手・永島医科機器の上位機種であるValiantを配備し、自動洗浄排水装置によりクリーンで効率の良い診療環境を整えています。処置室と同様な設備に加えて、超音波検査機器や処置室の電子カルテが表示されるモニターが備わっています。

  • 耳手術用ベット

    耳手術用ベット

    電動昇降ベットに耳手術用顕微鏡(Carl Zeiss社製)を備えています。

  • 治療用ベット

    治療用ベット

    点滴やスーパーライザー加療を行う際に使用します。電動昇降機能のついた介護用ベットに医療用低反発マットレス(TEMPUR社製)を使用しています。

  • ネプライザー

    ネプライザー

    当院のネブライザーには多くの大学病院や公立病院で取り入れられているのと同じ抗菌消炎作用のある薬を使用しています。ネブライザー装置にはパーテンションを設け、吹き出し口に2重の逆流防止装置を取り付けて感染防止対策に努めています。小児用のネブライザーには薬液にイチゴやオレンジ等の食用フレーバーで香りを付け、お子様が少しでも喜んで治療が受けられるように工夫しています。

  • 聴力検査室

    聴力検査室

    聴力検査室は50cm厚のコンクリート壁と同等の防音効果のある素材を使用し、内部を吸音フェルトで覆い、防音扉を二重にした上で防音加工したエアコン送風口も設置、また無人状態で起動するウィルス抑制・除菌用紫外線照射機を備えており、正確かつ快適、清潔な検査環境を整えています。

  • 重心動揺計

    重心動揺計

    からだのふらつきや、めまい・平衡機能を調べる検査機器です。増田医師が検査を担当します。

  • スーパーライザー

    スーパーライザー

    スーパーライザーは赤外線により自律神経のバランスを整えて、血流を改善することで種々の症状に効果を発揮します。大学病院をはじめとする多くの医療機関に導入されており、evidenceに基づいた治療機器です。

  • 移動式免疫発光測定装置

    移動式免疫発光測定装置

    通常採血によるアレルギーの検査に加え、移動式免疫発光測定装置(ドロップスクリーン A-1)を用いて、行う方法も取り入れています。 精度において極僅かに通常採血による検査より劣る点はありますが、充分な血液が採れなかった場合、極少量の血液で調べられる点や約30分で結果が分かる利点があります。吸入系19種類(ハウスダスト、ダニ、スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ等)と食物系22種類、合計41項目のアレルゲンを調べることが可能です。

  • 鉗子付き電子スコープ

    鉗子付き電子スコープ

    喉の異物を除去したり組織検査を行うための処置用電子内視鏡です。

  • レーザー治療機器

    レーザー治療機器

    鼻の粘膜にレーザーを当てて、アレルギー性鼻炎の諸症状を和らげます。一般的にレーザー手術の効果は1~3年と言われていますが、当院で導入している半導体レーザーは水に吸収されることが非常に少ない特性があり、鼻汁による影響を受けにくいため1回の治療で長期間の効果が期待できます。院長が手術を担当します。

  • マイクロデブリッター

    マイクロデブリッター

    手術用マイクロデブリッターです。粘膜を吸引しながら細かく切断します。

  • 超音波診断装置

    超音波診断装置

    高性能、高画質な超音波検査装置(KONICA MINOLTA社製)です。頚部のリンパ節や甲状腺を調べることが可能です。小松崎医師が検査を担当します。

  • アプノモニター

    アプノモニター

    鼾・睡眠時無呼吸の検査機器です。機器をお貸出しして御自宅で検査を行い、結果を解析して治療方針を提案させて頂きます。

  • 内視鏡洗浄消毒器

    内視鏡洗浄消毒器

    使用後の内視鏡を洗浄する機械です。当院では耳鼻咽喉科診療所では導入が少ない、操作部やコードも含むファイバースコープの全体を洗浄できる機器を導入し、より清潔な検査環境を整えています。